一万円札を「諭吉」と言ったりしますが、デザインが変更されたら「栄一」になるんですかね。
どうも、渋沢栄一を呼び捨てで呼ぶのは気が引けるので「さん」をつけようと早くも決めています。ノスクちゃんです。
2024年度から一万円札のデザインが変わります。
お札の顔も一新され、現在の福沢諭吉から渋沢栄一になります。
ですが、渋沢栄一さんはあまり教科書で紹介されないので、あまり知らないという方も多いのではないでしょうか
そこで、渋沢栄一さんの著書『論語と算盤』から、渋沢栄一さんの功績や思想、渋沢栄一さんのすごさを紹介していきます
渋沢栄一さんとはどんな人なのか?
渋沢栄一さんのプロフィール・経歴
プロフィール
- 生年月日: 1840年3月16日
- 生まれ : 埼玉県 深谷市
- 死亡 : 1931年11月11日, 東京都
経歴
- 0歳 :農家に生まれる。
- 少年期:幼いころから読書や論語、剣術などを学ぶ
- 14歳 :仕入れなどを一人で行う。このときから商いの才能あり
- 23歳 :一橋慶喜(徳川慶喜)のもとに仕える
- 27歳 :幕臣としてパリ万博を視察。海外の先進的な文明に触れる(株式会社などを学ぶ)
- 29歳 :大蔵省入省
- 33歳 :退官。その後多くの企業・事業を設立。
渋沢栄一さんは多くの会社を設立したことが最も取り上げられますが、その前には大蔵省にいたのです。
渋沢栄一さんはなにをした?
現在日本を代表している銀行やホテル、鉄道などからビール会社まで、誰もが聞いたことがあるいくつもの会社を設立した人物が、渋沢栄一さんです。
数にして約470の会社の創立・発展に貢献しました。
渋沢栄一さんが設立に関わった主な会社は、
- JR東日本
- 東急
- 帝国ホテル
- みずほ銀行
- 東洋紡
- 麒麟ビール
- サッポロビール
- 清水建設
- 明治製糖
などなど、その他多数の企業があります。
また、企業以外にも
- 東京証券取引所
- 日本赤十字社
- 聖路加国際病院
- 同志社大学
- 日本女子大学
- 日本国際児童親善会
など、株式から男尊女卑や国際交流など、多くの社会事業の設立にも関わりました。
近代日本の多くの仕組みを作ったのです。
そのため日本実業界の父と呼ばれています
著書『論語と算盤』はどんな本?
この本は渋沢栄一さんが書いたわけではなく、彼の講演の内容を文字にしたものです
資本主義や実業・経営というと、利益や儲けなどの欲望がつきものですが、渋沢栄一さんはその欲望に潜む暴走や惨事を懸念し、欲望に歯止めをかけるためには『論語』が必要だと唱えました。
『論語』とは中国の古典で、「人はどう生きるべきか」「どのように振舞うのが人として格好いいか」の教科書として広く長く愛されてきました。
タイトルの『論語と算盤』は、その『論語』と、商売における道具『算盤』(そろばん)を掛け合わせたものとなっています。
一見、関係のない2つが実は商売では大切だという思想を説いた内容となっています。
『論語と算盤』で渋沢栄一さんが伝えたいこと
『論語と算盤』において渋沢栄一さんは様々なことを伝えています。
「人としてどうあるべきか」「商売をするものとしてどうあるべきか」「日本における実業の重要性」「常識とは何か」「努力とは何か」「知識と実践の違い」
他にも現在の日本で問われることの多い「習慣の重要性」や、「道徳心」なども、100年も前から説いていたのです。
多くのことを伝えている本なのですが、一貫していることがあります。
それは「まっとうな生き方をしろ」ということで、渋沢栄一さんがこの本で最も伝えたいことだ。
「道理をともなった富や地位でないのなら、まだ貧賤でいる方がましだ。しかし、もし正しい道理を踏んで富や地位を手にしたのなら、何の問題もない」
『論語と算盤』より
渋沢栄一さんは「実業界の父」という異名を持ちながらも、利益や儲けに対しての欲望はなく、
多くの慈善事業を立ち上げた経歴が示すように、「日本を良くする」「社会に貢献する」ということを念頭に活動した偉人でした。
そのため、道徳の象徴である『論語』と商売の象徴である『算盤』を一致させることの重要性を唱えたのです。
まとめ
『論語と算盤』は現在のビジネスにおいて最も大切なことを教えてくれる本です。
いまでは、読みやすい現代語訳版も出ていたり、わかりやすい漫画版も出ていて、渋沢栄一さんの思想に触れやすくなっています。
以上です~