企業選びに苦戦する就活生は非常に多いです。
それもそのはず、大学生が企業に関わる機会はあまりないので、どのような基準で企業を選べばいいのかわからないですよね。
ですが、企業選びは、「就職活動の中で最も重要なステップ」です。
今回は、失敗しないための企業選びの手順とポイントを紹介します。
「企業選びが最も重要」な理由
就職活動には様々なステップがあります。
この中でも、「エントリーシート(ES)」や、選考のための「試験・面接」に力を入れている就活生が多いのが印象です。
しかし、そこでいくら頑張っても、目指している企業が自分に合わなければ、それらの努力が水の泡になってしまいます。
野球が上手くなりたいのに、サッカーを頑張る人はいないですよね。
新卒3年以内の離職率は30%以上!
新卒して3年以内に、3人に1人が会社をやめています。
理由として多くあげられるのが、
「ほかにやりたい仕事がある」
入社する前に思っていた仕事と、実際とは違ったと感じる人が多いようです。
だからこそ、企業選びは重要なのです。
企業選びの手順
まずは「自己分析」
自己分析は就活の土台です。もちろん、企業選びをするときも、自己分析の内容が重要になります。
企業選びで重要となるのが、「自分は何を重視するのか?」です。
- 「やりたいこと」を重視する
- 「他人への貢献度」を重視する
- 「給与」を重視する
- 「勤務地」を重視する
- 「見栄(企業の知名度)」を重視する
- 「環境」を重視する
- 「福利厚生」を重視する
など、人によって重視することは様々ですよね。
このとき、就活生がやりがちなのは、「いまの価値観で決めてしまう」ことです。
就職した企業で長く働くのであれば、「将来」も考えなくてはなりません。
「結婚したら」「家庭を持ったら」など、20代のうちに考えておきましょう。
企業を調べる
自己分析によって、自分が重視していことが決まれば、あとは徹底的に調べましょう。
調べるときに最も注意すべきことは、「自分で調べる」ということです。
企業のネームバリューは無視しよう
有名な企業に入れば「凄い!」と言われるかも知れませんが、「あなたの軸に合っているか」とは無関係です。
大企業だからといって、「安定」や「高給」が約束されている時代はもう終わっています。
むしろ競争率が高く、就活が大変です。
自分の価値観でしっかりとリサーチを行いましょう。
友達の「あそこはダメ」「あそこは優良」は無視しよう
就活をしていると、友人からさまざまな「ウワサ」を聞くことが増えるかと思います。
ですが、「友人の評価」は友人の軸で行われたものです。
必ずしもあなたの価値観と一致するわけではないことを胸に刻みましょう。
徹底的なリサーチは、その後の就活で武器になる
大半の企業は、「どれだけ弊社が好きか」を採用基準の一つにしています。(理由はわかりませんが)
企業選びの時点で、徹底的にリサーチをしていると、志望理由を述べるときも“他社との比較”や“圧倒的な情報量”を武器にすることができます。
そこに、「自分だけの価値観」を掛け合わせることで、論理的で完璧な志望動機として、他の就活生と差をつけることができます。
企業選びのポイント
優良な中小企業はたくさんある
先ほども言いましたが、「大企業」=「安定」の時代は終わっています。
だからといって、大企業を選ぶなというわけではありませんが、
大企業にも劣らない優良な中小企業はたくさんあるということを知っておきましょう。
中小企業にはさまざまなメリットがあります。
- 会社を動かしている感覚がある
- 経営に触れられる
- 企業の成長を実感できる
- スピード感があり、やりたいことができる
など、意欲のある学生さんは特に、中小企業はおすすめです。
自分の軸が見つからない人は「とりあえず大企業」もアリ
たかだか二十数年しか生きていないので、「やりたいこと」「重視すること」がはっきりとしない人も多いでしょう。
そういう人は、「とりあえず大企業」もアリだと思います。
大企業の強みは、「経験」と「人脈」です。長年培ってきた企業のノウハウや、企業同士の繋がりがあります。
とりあえず大企業に入って、「経験」と「人脈」を積み上げる。そして、やりたいことがハッキリとしてきたときにシフトすることは、一つの選択肢です。
とくに、就活生は「社会人の経験」がないので、「とりあえず飛び込んでから決める」というスタイルもアリです。
優良企業を探すなら「数字」と「ビジネスモデル」を見よう
大企業であろうと、中小企業であろうと、優良な企業かどうかは知っておきたいところですよね。
実は、優良な企業かを見分けるポイントが2つあるので、紹介します。
「財務諸表」で、安定度がわかる
企業HPの「投資家(IR)情報」にある、「決算短信」を開くと資料が出てきます。(企業によって名称は多少異なる)
その中の「自己資本比率」や「流動比率」を見れば、企業が現在どのくらい安定しているかがわかります。
借金が少なく(自己資本比率が40%以上)、支払い能力が高い(流動比率200%以上)の企業は比較的優良と言えます。
「社長メッセージ」や「経営理念」で会社の将来性がわかる
これらも企業のHPに掲載してあります。
この企業が「どこへ向かっているのか」「何を目指しているのか」は重要な情報です。
また、この理念を達成するために具体的にどんな方法を取っているのかは、「中期経営計画」を確認しましょう。
企業のHPは情報が盛りだくさんです。友人やネットの情報を鵜呑みにする前に、その企業のHPを自分の目で確認しておきましょう。
ビジネスモデルは見ておきたい
特に中小企業の場合は、「ビジネスモデル」は重要になってきます。
ビジネスモデルとは「誰に」「何を」提供して「どこから」稼いでいるのかということです。
優れたビジネスモデル(例えば、顧客数が将来的に安定している)を持つ企業は倒産の可能性が低く、安定しています。
初めは慣れていないので、ビジネスモデルを見るのに苦労するかもしれませんが、何社も見ていくと優良な企業かが見分けられるようになります。
それでも失敗はある、だからこそ企業選びが大切
結局、入らないとわからない。というのが正直なところです。
新卒で価値観がピッタリ合う企業に就職できる人は少ないです。いたとしても、運が良かった人も多いのが現状です。
しかし、「なんとなく選んだ企業」で失敗したら、次もなんとなく選んでしまい、職を転々として一生が終わってしまいます。
逆に、「自分でリサーチした企業」への就職が失敗したなら、次はその反省を生かすことができます。
トライアンドエラーの繰り返しが、「自分に合う企業」につながります。
まとめ 企業選びは焦らず徹底的に
「企業選び」の手順をまとめると、
企業選びは就活で最も重要なステップです。
自分の一生を投資する企業ですので、悔いのないよう選んでください。